NEULOが開発するシューズは、見た目の華やかな機能を追加することよりも、人間の足が本来持っている力を引き出すことを設計の出発点としています。ここでは、その思想を支える6つの機能的特徴をご紹介します。
ゼロドロップ ― 本来の重心に戻る
多くのシューズは、かかとが前足部より高く設計されたヒールドロップ構造を採用しています。わずかな傾斜であっても、重心は前のめりになり、骨盤や背骨の位置にも影響を及ぼします。
NEULOは、かかとからつま先まで、地面と平行な水平の足元を採用しました。重心が前のめりにならず、骨盤の上に頭が自然に乗る感覚が生まれます。立つ・歩くの起点が整い、身体が本来あるべき位置に戻っていく。姿勢を意識せずとも、まっすぐな自分でいられる一足です。
ワイドトーボックス ― 足指を解放する
人間の足の指は、本来扇のように広がり、それぞれが独立して動く構造をしています。しかし多くのシューズは、つま先に向かって細くなる形状を採用しており、その結果、指は圧迫され、自然な広がりを失います。
NEULOのワイドトーボックスでは、足の指が解き放たれ、靴の中で自由に広がります。窮屈さから解放された趾が地面を掴み、一歩ごとに踏ん張りが効く感覚が戻ってきます。長時間歩いても疲れにくく、足先のストレスがない快適さ。足が本来の形を思い出す、解放の履き心地です。
ミニマムトースプリング ― 自分の足で蹴り出す
近年のシューズの多くは、ソール前足部を大きく湾曲させたトースプリングを採用し、体重移動だけで前へ進める設計になっています。便利な一方で、本来は足指が地面を押し出すことで生まれる推進力を、靴の形状が肩代わりしてしまう側面もあります。
NEULOはトースプリングを最小限に留めました。過剰に転がされず、自分の足で蹴り出して進む感覚。靴に歩かされるのではなく、自分の力で歩いている実感が手に入ります。足本来の動きを邪魔しない控えめな反りが、自然な歩行リズムを引き出し、日々の一歩を自分のものとして取り戻させてくれる設計です。
中底ミッドソール(13mm)― 守りながら、感じる
こちらは前回ご紹介した特徴です。人間の足は本来、土や草といった柔らかな地面を歩くためにできています。しかし現代の都市生活では、その大半をアスファルトやコンクリートの上で過ごします。ソールが薄すぎれば足裏は過剰な衝撃を受け、厚すぎれば地面の感覚そのものが失われてしまいます。
NEULOは、足裏に直接触れる中底ミッドソールに、適度な反発性とクッション性を両立した素材を採用しました。13mmという厚みは、衝撃を逃しながらも地面の情報を読み取れる絶妙なバランス。長時間の歩行でも足への負担を軽減し、自然な推進力で快適な歩行体験を支えます。
ヒールのフィット性の高い木型 ― 日本人の足型に向き合う
ヒールが浮きやすい、幅が狭い。海外ブランドのシューズで、そんな違和感を覚えたことのある方は少なくないはずです。これは、日本人の足型がヒールは比較的狭く、ボール部が幅広いという特徴を持つことに起因しています。*
NEULOは、日本の木型職人が開発したラスト(木型)をベースに、独自のラストを設計しました。足指まわりにはゆとりを持たせつつ、かかとや甲をしっかり支えることで、抜群のフィット感を両立しています。勿論、万人にフィットする構造というものはそもそも存在しえないですが、履いた時にかかと周りにピタッと吸い付く感じは、このシューズの特徴とも言えるでしょう。
*Kouchi et al. Foot Dimensions and Foot Shape: Differences Due to Growth, Generation and Ethnic Origin, 1998”
足入れしやすいヒール形状 ― 毎日のストレスをなくす
シューズは、一日に何度も脱ぎ履きを繰り返す道具です。日本の生活環境では特に、玄関での着脱や訪問先での脱ぎ履きが頻繁にあります。それにもかかわらず、ヒール周りが硬すぎたり、履き口が立ちすぎていたりして、毎回手間取るシューズは少なくありません。
NEULOは、履き口からかかとにかけての形状を工夫し、日常使いに馴染むようなスムーズに足が入るヒール構造を実現しました。脱ぎ履きのしやすさだけでなく、着用時のフィット感や安定感にも配慮しています。毎日履くものに、毎日のストレスを残さない。歩くことへの心理的ハードルを、また一つ取り除く設計です。
機能は、足の力を引き出すためにある
NEULOの機能は、足の働きを代替するためではなく、足が本来持っている力を引き出すために設計されています。靴に歩かされるのではなく、自分の足で歩く。その当たり前の感覚を、もう一度日常に取り戻すための一足です。