Philosophy
シューズについて考える
お気に入りの靴に出会えると、一日がハッピーになる。
あなたは自分のベストシューズをすでに見つけているだろうか。
デザイン、服と合うか、履き心地、歩きやすさ、フィット感、体の姿勢がどう見えるか、身長が高く見えるか、様々な要素を検討した結果、ようやく購入に至る、そんな方も多いと思います。そんな数多くの要素において、全科目100点満点を取るようなベストシューズに既に出会っている方はどれくらいいるでしょうか。
それは非常に難しいことかもしれません。だからこそ、本当に気に入った一足に出会えたとき、その存在は日常を大きく変えます。歩くことがより楽しくなり、出かけることが楽しみになります。足元が快適であることは、
一日の気分や行動もきっとハッピーなものとなるでしょう。
自分に合ったシューズに出会うことは、単なる買い物以上の体験です。それは日々の移動を支え、身体の動きを支え、生活そのものを少し豊かにしてくれる存在だからです。
私たちは、そんな一足をつくりたいと考えています。人々の一歩を支え、日常の動きをより自然にし、歩くことそのものを心地よい体験にする。人生の時間を足元から支え、より豊かなものにするシューズを開発していきたいと考えています。
シューズが歩き方を作る。
シューズは、あなたの身体と大地をつなぐ唯一のギアです。立つ、歩くという動作に大きな影響を与えます。例えばランナーはそれぞれ固有のフォームを持っていますが、そのフォームも履くシューズによって変わることがあります。
薄底、厚底、カーボンプレートなど、さまざまな機能を持つランニングシューズが登場している現代では、シューズの性能を最大限に活かすために、人間の側がシューズに合わせてフォームを変えているとも言えます。
例えば厚底のランニングシューズを履くと、かかと着地になりやすいことがあります。ところが、底の薄いベアフットシューズやビーチサンダルで少しジョギングしてみてください。かかと着地なんてとんでもない。自然とつま先寄りで着地していることに気づくはずです。
あなたの歩き方を定めるシューズ。せっかくだから、少し立ち止まって、向き合ってみてはいかがだろうか?
シューズは行動を変える。
立つ、歩く。私たちが当たり前のように繰り返しているこの動作を、常に足元で支えているのがシューズです。日々の生活の中では、呼吸をしていることを意識しないのと同じように、立つことや歩くことを特に意識しない人も多いかもしれません。しかし、その足元にあるシューズは、あなたの一歩一歩、そして身体の姿勢や動き方に少なからず影響を与えています。
どのように地面を感じるのか。どのように身体を支えるのか。どのようなリズムで歩くのか。シューズは、私たちの動きの質を静かに形づくっています。
良いシューズは、ただ足を守るだけの存在ではありません。履いた瞬間に身体が自然と動き出し、歩くことそのものが楽しくなる。気づけば少し遠回りをして帰りたくなったり、もう少し先まで歩いてみたくなったりする。そんな小さな変化を生み出します。
楽しくなる。
もっと動きたくなる。
未知の場所へ行ってみたくなる。
日常の中で、身体を動かすことが自然と前向きな体験へと変わっていく。そんな感覚を生み出すシューズを、私たちは届けたいと考えています。
歩くという人間の力
趾を眠らせるな。
人間の足は、26個の骨、33の関節、100以上の筋肉・腱・靭帯で構成される、非常に精巧な構造をしています。この26個の骨は、人体全体の骨の約25%を占めます。
レオナルド・ダ・ヴィンチは、足のことを「人間工学上の傑作であり、最高の芸術作品である」と表現しました。それほどまでに、足は精密で合理的に設計された構造なのです。
特に足の指(趾)は重要です。足の指は、単なる「体の末端」ではなく。身体を支え、バランスを取り、前へ進むための推進力を生み出す、重要な役割を担っています。
しかし現代の生活では、この足の指の機能が十分に使われているとは言えません。
細く窮屈なトゥボックス。厚くクッションの強いソール。転がりやすいロッカー構造により、体重移動だけで足が前に運ばれる。こうした靴では、結果として本来動くべき足の指が自由に使えず、本来持っている機能が眠ってしまう可能性があります。
足は、本来どう使われるべきなのか。靴は、その働きを助けているのか。人間の足が持つ本来の機能を、もう一度呼び覚ます。それが、私たちがシューズを考える出発点です。
芝生があると人はなぜ裸足になりたがるのか。
人は芝生があると、なぜ裸足になりたくなるのでしょうか。そして、なぜ自然と走り出してしまうのでしょうか。
よくある光景かもしれません。ショッピングモールの人工芝エリア。靴箱があるわけでもないのに、子どもたちは自然と靴を脱ぎ、そして走り出します。芝生の上を駆け回り、転び、また立ち上がる。誰かにそうしなさいと言われたわけでもないのに、身体が自然と動き出します。
そこには、地面の柔らかさがあります。そして、足の指が自由に動く感覚があります。足裏が地面を感じ、身体が軽くなるような感覚。靴に守られた日常とは少し違う、身体そのものが目覚めるような体験です。
もしかすると人は、裸足で地面に触れる感覚を本能的に求めているのかもしれません。足裏で地面を感じ、指を使いながら身体を動かすこと。それは、私たちが本来持っている自然な身体の使い方なのかもしれません。
私たちは、そんな「地面の柔らかさ」と「裸足の感覚」をまとったシューズをつくりたいと考えています。
都市の硬いアスファルトの上でも、足が地面を感じ、身体が自然に動き出す。そんな体験を足元から生み出すシューズを届けていきます。
指を使って早く歩く。そして健康になる。
歩く速さは、健康状態を示す重要な指標の一つだと言われています。研究によれば、歩くスピードが速い人ほど健康状態が良く、寿命も長い傾向があることが知られています。日常の中でどのように歩いているかは、私たちの身体の状態を静かに映し出しています。
そして、その歩く力を支えているのが足の指です。足の指をしっかり使って歩くと、地面を押し出す力が生まれ、自然と歩幅が広がります。その結果、よりスムーズに、そして速く歩くことができるようになります。つまり、健康的な歩行の出発点は、足の指にあるとも言えるのです。
そして足の指は、日々の歩き方によってその働き方が大きく変わります。歩き方を少し意識するだけで、足の指はもっと自由に、もっと力強く働くようになります。
あなたは、足の指をしっかり使って歩けていますか。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjahc/7/2/7_67/_article/-char/ja/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hppt/10/4/10_195/_article/-char/ja/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2013/0/2013_1392/_article/-char/ja/
足の指は、身体のバランスを支えている。
人間の身体は、足裏という限られた接地面の上でバランスを保っています。特に重要な役割を担っているのが、足の指です。足の指は単なる末端の部位ではなく、立つ・歩くといった動作の中で身体の安定を支える重要な機能を持っています。
研究でも、足の指の筋力が身体のバランス能力と強く関係していることが示されています。足指の屈曲筋(toe flexor)の筋力が強い人ほど姿勢の安定性が高く、逆に足指の筋力が弱いとバランス能力が低下する傾向があることが報告されています。また高齢者においては、足指の筋力の低下が転倒リスクと関連しているという研究もあります。
なぜ足の指がこれほど重要なのでしょうか。それは、足の指が身体の揺れを細かく調整する役割を持っているからです。人が立っているとき、身体は完全に静止しているわけではなく、常にわずかに揺れながらバランスを取っています。その微細な調整を行っているのが、足の指や足裏の筋肉です。
さらに足裏には、身体の姿勢や重心の変化を感知する多くの感覚受容器が存在しています。足の指が自由に動き、地面からの情報を感じ取ることで、脳は身体の位置をより正確に把握し、姿勢を調整することができます。
つまり、足の指は単に地面を押すための部位ではありません。身体の安定を支え、姿勢を調整し、バランスを保つための重要な機能を担っています。私たちが自然に立ち、歩き、動くことができるのは、この小さな足の指の働きがあるからなのです。
中足部からつま先での着地を意識することで、より良い歩き方となる。
歩行の質は、どこから地面に接触するかによって大きく変わります。多くの現代の歩き方では、かかとから強く着地するヒールストライクが一般的になっています。
しかし本来の歩行では、足裏全体が滑らかに地面に触れ、中足部から前足部へと自然に体重が移動していきます。この動きが生まれることで、身体は衝撃を分散しながら滑らかに前へ進むことができます。
中足部からつま先にかけて地面を感じながら歩くと、足裏の筋肉や足首の動きがより自然に働くようになります。同時に身体の重心移動もスムーズになり、歩行全体のリズムが整います。
歩くという行為は、地面との対話でもあります。足裏がどのように接地し、どのように離れていくのか。その一つひとつの動きが、身体全体の動きや姿勢に静かに影響を与えています。理想的なシューズは、特定の歩き方を強制するものではありません。しかし、自然な歩行が生まれる環境をそっと支えることはできます。足裏が地面を感じ、中足部からつま先へと体重が移る。その自然な動きを妨げないこと。それが、良いシューズの重要な条件だとnollは考えています。
歩くことで創造性が呼び起こされるという側面もあります。
人間は歩行しているときに「創造的発散思考」の能力が高まるとされる研究があります。発散思考(Divergent thinking)を測る有名なギルフォードテストというものがあるのですが、そのテストの結果において、歩きながらテストを受けた群とそうでない群との間で明確な差が生じたのです。このように、歩いているだけでも創造性は向上するのですが、さらに自然の中で、屋外で歩くと、より独創性が高まります。また、歩行による脳へのポジティブな影響は、終了後も持続的に継続されることが確認されています。
また、歩行のような軽い有酸素運動は、記憶や認知機能を高めるBNDF(brain-derived neurotrophic factor, 脳由来神経栄養因子)を増やします。速いスピードでの歩行が認知症の進行を遅らせるなどの成果も出ています。
生成AIにより、これまで人間が担ってきた思考が代替される世の中。そんな時代において、0から1を生み出す新たな着想や、新たな問いの設計を人間が担っていくには、「歩く」という活動が改めて重要になってくるのではないでしょうか。
視界が変われば、思考が変わる。
環境の視覚刺激が創造性を高めます。Jae Hwa Leeらによると、創造性に影響する環境要因として「視覚刺激(visual stimulation)」が重要な要素として特定されています。特に、光、植物、空間の多様性がある環境だと創造的アウトプットへのポジティブな影響が大きいようです。つまり、自然の中を歩くという行為は、オフィスよりも創造的アウトプットを生み出しやすい環境に身を置いているということが言えます。
一方で、現代人の多くは、何か新しい着想や発想、アウトプットを出すときに、座った状態やパソコンに向かった状態で取り組んでいることが多いのではないでしょうか。ミーティングもオンラインで完結し、あらゆる作業もパソコンの様々なアプリケーションで完結する。
パソコンがもう一つのバーチャル世界のように感じるかもしれませんが、視覚へのインプットとして入ってきているのは、ただの十数インチのスクリーンの情報のみです。
あなたの創造性を発揮するために、パソコンを閉じる、机から立ち上がる、外に出てみる。
ためらわずに、ぜひ視界を変えてみてはいかがでしょうか。1時間机に向かって考えても出てこなかったアイデアが、少し歩くだけでふと花開く、そんなこともあるかもしれません。
Relationships between physical environments and creativity: A scoping review - ScienceDirect
理想のシューズの原則
ロッカーはミニマムな構造に留める。
近年の多くのシューズは、ソールの前足部を大きく湾曲させた「ロッカー構造」を採用しています。これは足を前方へ転がすことで歩行を補助し、エネルギー消費を抑えたり、疲労を軽減することを目的としています。
確かにこの構造は、足の筋力をあまり使わなくてもスムーズに前へ進めるという利点があります。しかし同時に、本来足が担っている役割の一部をシューズが肩代わりしてしまう側面もあります。
人間の歩行は、本来、足裏が地面を感じ、足の指が踏み出しの最後に地面を押し、その力で身体が前へ進むという精密な連動運動によって成立しています。
nollは、この本来の歩行メカニズムを尊重します。そのため、ロッカー構造は最小限に抑えます。靴が歩行を代替するのではなく、足自身が持つ能力を引き出す。歩くという人間本来の動作を、靴の構造によって奪うのではなく、靴がそれを支える存在であるべきだと考えています。
アーチサポートは極力排除する。
足のアーチは、人体の中でも非常に精巧な構造の一つです。骨、靭帯、筋肉が連動しながら地面からの衝撃を吸収し、同時にエネルギーを蓄え、歩行の推進力へと変換しています。
多くのシューズでは、このアーチを支えるアーチサポート構造が採用されています。これにより、足の負担を減らすことができる場合もあります。
しかし同時に、足裏から過度に支えられることで足の筋肉や靭帯が本来の役割を果たさなくなり、結果として足の機能そのものが弱くなる可能性もあります。例えばNicholasらによると、アーチサポートのある従来型のシューズを履いた人に比べて、そういった機能がないミニマムなシューズを履いた人のアーチの剛性は強くなりうることが示されています。
nollは、足のアーチは、外部から固定されるべき構造ではなく、身体の動きの中で機能する動的な構造であり、足の構造を信頼するという考え方を取ります。
そのため、nollのシューズでは過度なアーチサポートを設けません。足が本来持っている柔軟性、強さ、バランス能力を身体自身が発揮できる環境を作る。それが、自然な歩行を取り戻すための最もシンプルな方法だと考えています。
ゼロドロップ構造
多くの現代のシューズでは、かかとが前足部よりも高く設計されています。これはヒールドロップと呼ばれる構造で、ランニングシューズや日常靴の多くに採用されています。
しかしこの構造は、身体の重心をわずかに前方へ傾けることになります。その結果、骨盤や背骨の位置にも微妙な影響が生まれ、姿勢のバランスが変化することがあります。
nollは、かかとと前足部の高さを同じにしたゼロドロップ構造を採用します。この構造により、足裏全体が地面と均等に接触し、身体の重心はより自然な位置に戻ります。
本来、人間は裸足で歩くように設計されています。ゼロドロップ構造は、その自然な状態に近い姿勢をシューズの中でも再現する試みです。
歩くという動作は、単なる移動手段ではありません。身体全体の姿勢、筋肉の連動、バランス感覚。それらすべてが関わる全身運動の一つなのです。
ヒールで固定し、前足部を解放する。
足がシューズの中で正しく機能するためには、適切なフィット構造が必要です。しかしフィットとは、単に足を強く固定することではありません。足の各部位が持つ役割に応じて異なる自由度を設計する必要があります。
かかとは、歩行の中で最初に地面に接触する部位であり、身体全体の安定を支える重要なポイントです。そのため、ヒール周りはしっかりと固定される必要があります。
一方で、前足部、とりわけ足の指は自由に広がり、動く必要があります。指は歩行の最後に地面を押し出し、推進力を生み出す重要な役割を担っているからです。
nollは、ヒール周りで確かなフィット感を確保しながら、前足部には十分な空間を確保する設計を採用します。
安定と自由。一見矛盾するこの二つの要素を適切なバランスで共存させること。それが、自然な歩行を支えるシューズ設計の基本だと考えています。
ワイドトーで指を解放し、指本来の動きを引き出す。
多くのシューズは、見た目の美しさや従来のデザイン慣習に合わせて、つま先に向かって細くなる形状をしています。しかし、人間の足はそのような形をしていません。本来、足の指は扇状に広がり、それぞれが独立して動く構造をしています。
つま先が狭いシューズでは、指が圧迫され、自然な広がりが失われてしまいます。その結果、足の安定性や歩行時の力の伝達が制限されてしまうことがあります。
nollは、足の自然な形状に近いワイドトー構造を採用しています。指が自由に動くスペースを確保することで、指を使って立つことや歩くことが、より自然に行えるようになります。
もちろん、つま先の尖ったシューズやヒール、パンプスを履くことを否定するつもりはありません。ただ、週に何日かでもワイドトーのシューズを履いて、足を休ませてみてはいかがでしょうか。シューズを履き分けることも大切です。
指を使う歩行
歩行の最後の瞬間、足の指は地面を押し出す役割を担っています。この動作があることで、身体はスムーズに前へ進みます。
しかし指が使われない歩行では、この推進力が十分に発揮されません。歩幅は小さくなり、身体のエネルギー効率も低下します。
nollは、指が自然に使われる構造を重視しています。ワイドトー形状やロッカーを抑えたソール設計は、指が歩行に参加する環境を作ります。
指が働くことで、足は地面をより強く捉え、身体は力強く前へ進みます。歩くという行為は、単なる移動ではなく、身体全体が連動する運動なのです。
ふくらはぎの筋肉をより活性化させる。
足の指が働く歩行では、足裏からふくらはぎにかけての筋肉が自然に使われるようになります。特にふくらはぎの筋肉は、歩行や姿勢維持において非常に重要な役割を担っています。
これらの筋肉が働くことで、足首の安定性が高まり、身体全体の動きも滑らかになります。また、筋肉が適切に使われることで、長時間歩いたときの疲労の感じ方も変わってくる可能性があります。
歩行は、人間にとって最も基本的な運動です。日々の歩行の中で身体の筋肉が自然に使われることは、健康を維持する上でも重要な意味を持っています。
「第二の心臓」
ふくらはぎは、「第二の心臓」と呼ばれることがあります。歩行によってふくらはぎの筋肉が収縮すると、足に溜まった血液が心臓へと押し戻されます。
この働きは全身の血液循環を助ける重要なポンプ機能です。長時間座り続ける生活では、このポンプ機能が働く機会は少なくなってしまいます。
歩くことは、身体を前に進めるだけでなく、身体の内側の循環を整える行為でもあります。そしてシューズは、その歩行を支える重要な道具なのです。
一日の終わりに違いがわかる。
このようなシューズを履き、足の指を動かしながら、足裏への刺激を感じつつ一日を過ごして帰宅したとき、どのような感覚になるでしょうか。
家で裸足で立った瞬間、足の指や足裏の感覚がいつもより敏感になっているのを感じるかもしれません。
毎日履き続けることで、足まわりの筋肉にも少しずつ違いが現れてくるでしょう。また、ドロップのある他のシューズを履いたときにも、これまでとは違う感覚に気づくかもしれません。
シューズとは、単なる道具ではありません。身体の使い方そのものを変える、日常のインターフェースなのです。
アスファルトの上を歩くための最適なソールの厚さと硬さ。
人間の足は、本来、土や草、砂といった柔らかな自然の地面の上で歩くようにできています。地面はわずかに沈み込み、足裏に伝わる衝撃は自然に分散されます。
しかし現代の都市環境では、私たちは一日の多くをアスファルトやコンクリートの上で歩いています。これらの地面は非常に硬く、自然の地面とはまったく異なる特性を持っています。
そのため、シューズには足を守るための一定のクッションが必要になります。ソールが薄すぎると、足裏は過剰な衝撃を受け、長時間の歩行では疲労や不快感につながることがあります。早く歩くことが健康につながるとも言われています。早いスピードで歩くための、ソールの一定のクッション性は必要だとnollは考えます。
一方で、ソールが厚すぎたり柔らかすぎると、地面の感覚は大きく失われてしまいます。足裏の感覚は鈍くなり、身体はどのように接地しているのかを正確に感じ取ることができなくなります。足裏には、身体の姿勢やバランスを調整するための多くの感覚受容器が存在しています。地面からの情報は、歩行のリズムや身体の動きを無意識のうちに調整する重要な役割を持っています。
理想的なソールは、地面の衝撃を適度に吸収しながらも、足裏の感覚を失わせないバランスを持っています。
厚すぎず、薄すぎない。柔らかすぎず、硬すぎない。足を守りながら、同時に地面を感じることができること。都市の硬い地面の上でも、足本来の感覚と機能を保つためには、この繊細なバランスが重要になります。
nollは、都市の舗装された地面という環境を前提に、足の自然な働きを損なわない中底でほどよくクッション性のあるソールを追求しています。
趾(あしゆび)を使いながらも、アスファルトの上をテンポよく歩く、そんな日常をサポートするシューズを提供します。